年老いたときに残るもの

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身近でおばあちゃんが年老いていくのをみていました

幼い頃から二十代までの自分にとって、年老いて身体が変化していくということを理解できていなかったのだと、四十台を前にして少し理解できました

おばあちゃんにもっと寄り添うことができたのではないかと思っています

やりたかったことをまとめました



話をよく聞く

おばあちゃんは80歳で一人で外出できないようになりました。外に出ることが好きだったので家の中だけではとても退屈だったことと思います

その時自分は仕事をしていたため、帰るのは夜7時すぎ。疲れていたため、ごはんはテレビを見ながら食べていました

おばあちゃんに話かけられても、返事は上の空でした。思い返してみて、覚えているテレビの内容はありません

どちらが大切だったかは明白です

せめて、5分でも集中して毎日向き合う時間をつくればよかった




外に出る日をつくる

20年前は今ほど介護サービスがありませんでした。なので、デイサービスの利用もなく、介護は身内のみで行われていました

おばあちゃんは、ほとんど家から出られていませんでした

家から出なくなると、おしゃれをする機会もなくなります

素敵な洋服に着替え、お化粧をして出かけるのが好きだったのに、それがなくなるのは生きる喜びが減ってしまったのだと思います

今はデイサービスでお出かけするイベントもある施設もありますが、可能なら家族で気兼ねなく月に一度や半年に一度でも計画をたて、心待ちに思う予定をつくれたら素敵ではないでしょうか

美味しいものを食べて、「おいしいね」って笑顔があったら生きていける

歩けなくなって、オムツになっても、食べることはできていました

しかし、残っている歯も少なくなると食べられる物が限られてきます

基本は一緒のごはんを用意して、それをすりこ木で潰していましたが、今思えば見た目は到底美味しそうとは言えないものでした

食べることは生きることなので、”食べる”ということにもっともっと力を注ぐことができていたらと思っています


誰しも年老いて、当たり前だと思っていたことは、当たり前ではなくなります

よく言われることではありますが、できなくなったことに目を向けるのではなく、できていることを大切にする

一緒に美味しいねって言いながら食べる時間があれば、お互いに幸せに過ごせるのではないでしょうか

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